週 20 ~ 30時間の時短に成功し、出荷の締め時間に拘束されなくなった!|フジテックメンテナンス株式会社

インタビュー

2023.2.28

「今のレンジフードのなかには、10 年間ファンの掃除が不要(※1)の製品がある」

そんな衝撃的なお話をしてくれたのは、フジテックメンテナンス株式会社の門倉(かどくら)さんと柳瀬(やなせ)さんです。お二人はレンジフードで国内トップシェア(※2)を誇る FUJIOH ブランドの EC 運営に従事されており、主に受注処理と在庫管理に TēPs をご利用いただいています。

自社 EC「フジオーショップ

ネクストエンジンと連携した受注処理の自動化によって、作業時間が週に 20 ~ 30 時間も削減されたと語る柳瀬さん。そして門倉さんからは、多額の広告費を投じても伸びなかった売上を改善したエピソードや、今後の展望などをお話いただきました。

セブンイレブンも導入した、空気と環境から明日を変える技術

—自己紹介をお願いします。

門倉 EC 推進グループの門倉です。もともと弊社はレンジフードの ODM など B2B の事業が主軸でしたが、B2C の直販ビジネスも推進していこうと 2 年前に現在のグループが発足しました。

私自身は入社して 25 年目です。ずっと営業畑でしたが、ここ 5 ~ 6 年は企画などを担当していて、 直近の 2 年くらいはサイト周りの整備にも着手しています。

柳瀬 同じく EC 推進グループの柳瀬と申します。私は主に受注処理などの事務作業もしつつ、Web ページの制作などもしており、業務は多岐にわたります。あと数ヶ月で入社して 3 年になりますが、入社当初からずっと EC 運営に携わっています。

門倉さん(左)と柳瀬さん(右)

—会社の事業や設立の経緯などを教えてください。

門倉 弊社は富士工業グループ傘下の一社で、富士ホールディングス株式会社がグループの母体です。主な事業として、一般家庭用レンジフードの企画・開発設計・生産・販売・アフターサービスまで 、一貫した事業活動を行い、国内シェア No.1(※2)をいただくまでに成長しました

創業当初からレンジフードを生産していたわけではなく、実はもともとアナログレコードの原材料である雲母等の製造をしておりました。その後、テレビの外枠やキッチンの製造等に手を広げ、薄板板金の技術力を活かし、1973 年からレンジフードの生産を始めたという経緯がございます。

FUJIOH は「空気を変え、環境を変え、明日を豊かに変えていく」というビジョンを掲げており、空気環境改善に取り組むブランドとして、お客様の暮らしに豊かさ・快適さを提供できる製品をお届けしています。たとえば、セブンイレブンさんのフライヤーのレンジフードには、清掃時間を大幅に短縮する技術が使われた弊社の製品を採用していただきました

※ 参考資料:https://www.7andi.com/library/dbps_data/template/_res/csr/news/pdf/2018/20180521_01.pdf

広告に予算をかけても伸びなかった売上が、地道なレビュー集めで伸び始めた!

—EC 運営の体制と、EC を始めた経緯を教えてください。

門倉 自社 EC の「フジオーショップ」と、楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon の店舗を 4 名のチームで運営しています

ありがたいことに FUJIOH のレンジフードは国内で高いシェアがあり、それにともなってフィルターにも高いニーズがあります。そこで 10 年ほど前に、電話と Web で注文を受け、フィルターを販売できる体制を整えたのが弊社 EC の始まりです。

今のグループが発足して EC に注力し始めたときも、最初はそういった関連製品や部品の販売がメインでしたが、最近はレンジフード本体を販売する仕組みを整えはじめています。

というのも、今までレンジフードは、家を建てるときに工務店やハウスメーカー等が選んでいたので、レンジフードまで気にかける一般のお客様はほとんどいなかったんです。ところが、最近は自分たちでレンジフードを選び、自分たちで施工業者に設置を依頼する人も増えてきました。私たち FUJIOH もお客様のそうした動きに合わせ、今後は Web 限定のレンジフード開発を進めるなどして、EC でのレンジフード販売にチャレンジしていきたいと考えています

—EC 運営で苦労したことはありますか?

門倉 EC 運営の定石をわかっていなかったので、投資に対してリターンがとても少なかったということがありました。EC モールに出店し始めたくらいの時期に、広告に大きめの予算を投入したんですところが、売上にまったく変化がなかった

数字を調査したところ、人は来ているものの購買に至っておらず、サイトの整備不足に原因がありそうだとわかりました。たとえば、当時は自社 EC もモール店舗も商品レビューが 0 件でした。

そこで、まずは当たり前のことからスタートしようと、お客様のレビューを地道に集め始めました。また、どんな評価であろうと、すべてのレビューに返信いたしました。すると、レビュー件数が増えるに従って不思議と CV 率も伸び始め、つられて売上も伸びるようになりました。今では 300 ~ 400 件ほどのレビューがあり、ありがたいことに平均的に高評価をいただいています。

柳瀬 受注処理では細かい手作業が多い一方で、ミスが許されないので苦労します。しかし、ネクストエンジンと TēPs を導入・連携したことで一部の作業を自動化できるようになり、そうした苦労はだいぶ減りました

1 年ほど前までは別のサービスで受注処理をしていたのですが、自社 EC も含めて注文や在庫をひとつの画面で管理したく、ネクストエンジンに切り替えました

<Amazon PO → ネクストエンジン>の起票を自動化して週 20 ~ 30 時間を削減

—TēPs を知ったキッカケを教えてください。

柳瀬 以前、ある商品に期間限定でおまけを付けるというキャンペーンを実施したんですが、受注がキャンペーン対象かを目視確認し、手作業でおまけの同梱処理を行っていました。そのため、時間がかかるうえにミスのリスクもあります。さらに、出荷の締め時間などで時間的に拘束されるため、会議や外出の時間との調整が難しく、どうにか仕組化できないかと悩んでいました。そんな折、TēPs のセミナーに参加し、課題が解決できそうだということで導入に至りました。

—おまけの同梱処理以外では、ほかにどのような業務に TēPs を活用いただいていますか?

柳瀬 在庫数がしきい値を下回った商品をメールで通知したり、ネクストエンジンの在庫情報を Google スプレッドシートに書き出したりなど、在庫管理に利用しています

入庫数を決める際、以前はネクストエンジンの在庫情報をもとに都度計算していたので手間がかかっていました。しかし、TēPs でネクストエンジンの在庫数を自動で書き出せるようになったのをきっかけに Google スプレッドシートに関数を組み、入庫数を自動で計算できるようにしました。今ではそのシートを確認するだけで入庫数がわかるので、作業 1 回あたり 1 ~ 2 時間削減できていると思います。

ほかには、Amazon の卸売りの受注をネクストエンジンで管理するために、PO をネクストエンジンに自動で起票するようにしています。一日あたり 5 ~ 10 件の PO が入ってきますが、以前はすべて手動でネクストエンジンに起票し、さらにダブルチェックまでやっていました。この一連の作業も TēPs で自動化できたので、週に 20 ~ 30 時間ほど削減できたのではないでしょうか。正直、信じられないくらい作業時間を短縮できています。

—TēPs を初めて利用したときの印象を教えてください。

柳瀬 UI はわかりやすいと思いましたが、自分でやってみようとすると難しく感じました。しかし、うまくいかないときはサポートに問い合わせると、スクリーンショットを添付してフレーズを提案してくれたりなど、かなり手厚くサポートいただけたので助かりました

最新のレンジフードに衝撃を受けた門倉さんが、FUJIOH と共に目指すビジョン

—今後の展望を教えてください。

門倉 最近、モニターとして自宅に上位グレードのレンジフードを付けました。そのとき、ものすごく感動したんです。

たとえば、コンロの温度や調理状況をレンジフードのセンサーが検知して、自動で最適な風量に調節してくれます。さらに、内部で高速回転しているパーツが油を弾くので、ファンを洗うのは 10 年に一度でよく(※1)、洗う時も皿洗い感覚で手軽です。

最新のレンジフードの性能を熱く語る門倉さん

こうしたレンジフードの進化に衝撃を受けると同時に、この素晴らしさをもっと多くの人に伝えたいという使命感を持ちました。さまざまな人が、さまざまな想いで、さまざまなレンジフードを選べる場をつくっていきたい。これが今の私のビジョンです。

そして、私たち EC推進グループとしての展望ですが、実はレンジフードフィルターの市場規模は数十億円あると言われています。ところが、FUJIOH のフィルターの売上は全体でも数億円で、EC だけだと数千万円にとどまります。つまり、サードパーティ製のフィルターが大半を占めているということです。

それが悪いという話ではないのですが、サードパーティ製フィルターのなかには火災の原因になるような粗悪品があり、知らずに購入しているお客様はかなり多いと思いますそういった危険性をきちんと周知していくことがメーカーとしての使命ではないかと考えており、まずは純正品を使うことのメリットの発信に取り組んでいきたいと思います。

—ありがとうございました。

※1 「お掃除不要」とは、レンジフード内部が汚れないという意味ではありません。普及製品:BDR-3HL(富士工業製)の 1 年間相当の油が付着する期間が、オイルスマッシャー搭載製品は約 10 年となるため、製品設計上の標準使用期間中はお掃除をする必要がないとしています。普及製品について 1 年に 1 回ファンを清掃することを前提としています。

※2 富士工業グループは、一般家庭用レンジフード供給台数国内シェア No.1。(2021 年 4 月東京商工リサーチ調べ ODM 生産品を含む)

リンク

コーポレートサイト:https://www.fujioh.com/
フジオーショップ:https://www.fujioh.shop/

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在庫管理

Amazon リテールの PO をネクストエンジンに起票

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