ユーザー事例|有限会社 鹿宮「受注処理の作業時間がほぼ半減」

インタビュー

2022.5.20

TēPs(テープス) を活用しているユーザーにインタビューする企画の第二弾。

今回は、有限会社 鹿宮(カミヤ)の網屋 英希様にお話を伺いました。

有限会社 鹿宮は鹿児島県鹿児島市に本社を構える従業員 10 名の会社です。北欧のテーブル雑貨やインテリア用品を中心に、「ていねいな暮らし」を実現する素敵な商品を多数取り扱っています。

「ていねいな暮らし」に欠かせないインテリア用品を取り扱う

大学への入学を機にご実家の会社である鹿宮に参画し、若くして社内体制の構築や業務の効率化を主導してきた網屋さん。そんな網屋さんから、今の事業に至るまでの経緯や、ネクストエンジンと TēPs を併用して少人数チームでの受注処理を可能にした仕組みづくりなどについてお話を伺いました。

新しいことをできる体制をつくるのが自分の役割

—網屋さんの普段の役割を教えてください。

役職としては COO ですが、財務、システム、人事、営業などの統括といった「社内体制づくり」が自分の仕事だと思ってます。

お話を伺った有限会社 鹿宮 COO の網屋 英希さん

四年半ほど前から、全体のオペレーションを見始めました。ちょうど自分が大学に入ったあたりからですね。

新しいこと、できていないことを掘削していって、それを社内でできるようにしていくというのが自分の役割かなと思っています。

—鹿宮の事業内容と設立の経緯を教えてください。

事業内容は、北欧のテーブル雑貨とインテリア用品の販売です。

EC と実店舗の両方を運営していて、仕入れからサイト掲載、受注、出荷までをすべて自社で行っています。もともとは実店舗での販売のみでしたが、2000年代初頭のちょうど Yahoo! ショッピングが出始めた頃に、実店舗以外でも売上を伸ばしたいと考えて EC を始めました。今は EC の方が圧倒的に規模が大きいですね。

実は、今の社長である私の父と先代社長は血縁関係になく、知人同士でした。また、先代社長のときまでは「鹿宮建設」という名前で土木・建築業を営んでいました。それがなぜ今の「インテリア・テーブル雑貨の販売」という事業に至ったのかというと、父が事業を受け継ぐときに、先代からこんな言葉をもらったからでした。

「俺は歳をとった。俺の客も同じように歳をとってきた。だから、英次さん(網屋さん父)は自分のお客さんを作っていかなきゃいけないよ。」

そこで父が「家の建築ができるなら家の中のことまでご提案できるのではないか」と考え、今の事業を始めたという経緯があります。

素敵なテーブル雑貨も多数取り揃える

現場のやり方を変えるのではなく、システム側からつくり変える

—どのような体制で事業を運営されていますか?

従業員は全体で10名ほどです。EC 運営は受注処理やお客様のお問い合わせ対応が 2 名、出荷は 1 ~ 3 名で、Web デザインや撮影が 6 名です。それに加えて、仕入れ担当が 1 名います。

—現在は「社内の体制づくり」で業務の効率化もされていますが、効率化に着目したきっかけがあれば教えてください。

きっかけは簡潔に言えば、「理想と現実のギャップを埋めようとした」ということですね。

EC はネットとパソコンだけで完結する仕事だと思っていましたが、実際は「出荷のためになんでこんなに紙が必要なの?」という状態で愕然としました(笑)

出荷だけでなく受注処理においても、当時は 2 名の担当者が一日中、作業に追われていましたので、そんな状況をなんとかしたいと行動したのがきっかけです。

—今はネクストエンジンと連携して TēPs をお使いいただいていますが、TēPs を導入した・知ったきっかけを教えてください。

テープス社の担当者に別件の相談をしていたときに紹介されて、内容を聞き即決しました。

ネクストエンジンの受注のさまざまな事務処理をスケール(拡張)できるという点が即決の大きな理由です。

他のツールも導入していますが、効率化のためにツールの機能を応用しようとすると、現場のやり方に変化が生じます。しかし、現場に「こっちのやり方のほうが楽になるよ」と言っても、なかなか理解してもらえなかったり、ミスが起こったりします。

ならば、ツールに人(現場)が合わせるのではなく、ツールの仕様などをつくり変えて、作業そのものをカットできないだろうか、という思いがありました。

—今はどのような業務で TēPs を活用していますか?

受注処理、在庫情報の反映、注文の集計の 3 つを自動化しています。

たとえば、受注処理では配送方法をメール便と宅配便で仕分けていますが、送り先によって配送業者ごとの配送料が異なります。そこで、Google スプレッドシートの情報にもとづいて最適な配送業者を自動で判断しています。

—TēPs を使い始めて、どんな効果がありましたか?

メール便を扱うようになってから受注処理が増えて、繁忙期には作業が深夜までかかることがありました。TēPs を利用し始めてからは、そういった作業の山が平均化されるようになりました。

先ほど、以前は担当者が受注処理に一日中追われていたと言いましたが、今は受注処理はだいたい午前中で終わるようになりましたね。以前も今も受注処理担当は 2 名ですが、作業時間そのものは半分程度になっていると思います。

在庫情報の反映も自動化され、以前はバイヤーが 1 日あたり 2 時間くらいかけていた作業が削減されました

また、以前は仕分け作業が属人化していて、慣れた担当者が「このサイズの商品ならこの箱に入るだろう」というのを感覚で判断していました。今は、送る商品のサイズによってメール便なのか宅配便なのかを自動で判定しているので、属人化はだいぶ解消されています。

TēPs は「Excel 関数の未来版」「自分の API」

—TēPs の印象や、使い勝手はいかがですか?

まず UI が洗練されていて素晴らしいです。

TēPs の使用感としては、私は Excel がだいぶ得意な方なのですが、Excel の関数の未来版というイメージです。たとえば、関数で設定する項目が、TēPs でいうノートの中の設定項目に置き換わっているような感覚です。

なので、関数が組めるならフレーズもつくれると思います。

—TēPs を一言で例えるとどんな存在ですか?

「右腕」というと言いすぎですが、「言ったとおりにずっと動いてくれる自分の左足」という感じでしょうか(笑)

別のスタッフが増えるというよりは、自分を拡張してくれるという感覚が強いので、「自分の API」といえるかもしれません。

目先ではなく、長期的なビジネスモデルをつくることがミッション

—最後に、今後の事業の展望を教えてください。

弊社で取り扱っている商品は決して安いものではありません。

ですので、ていねいに暮らせるアイテムを洗練されたサービスで、適正な価格でお客様に届けていきたい。出店しているモール側の制約もありますが、お客様にとってのわかりやすさを意識していきたいですね。

安売りが増えている世の中の動きには逆行しますが、商品の素性を知っていただき、弊社のサービスに満足していただき、そして適正な価格をお支払いいただくというのが目標です。

ひいてはそれがサステイナビリティやウェルビーイングとの両立に繋がるのではないかと思っています。目先を追うのではなく、長期的に続くモデルを考えています。

—今後の事業展開において TēPs に期待していることはありますか?

「洗練されつつも拡張性のあるキュレーターであってほしい」です。

機能を増やすと操作性などが煩雑になる難しさはありますが、そこを考え抜いてキュレーション(開発機能を選定)していってほしいなと思います。

—ありがとうございました。

参考リンク

網屋さんのお話に出てきた自動化処理に関連するテンプレートはこちらです。
受注処理の自動化
在庫情報の反映
注文の集計の自動化(7 日・30 日)

有限会社 鹿宮
有限会社 鹿宮 ホームページ

<有限会社 鹿宮の EC ページ>
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